覚書ノート本文

C-1.経口糖尿病薬併用により血糖を下げる薬

@アスピリン、スルピリン
A鎮痛剤
B尿酸を下げる薬
Cジソピラミッド
DH2Blocker
EACE阻害剤


C-2.HDLの抗動脈作用(代謝)

※動脈硬化の進展
 血中単球が内膜に入りマクロファ−ジに変
化し、このマクロファ−ジが変性LDLを取
り込んで、コレステロ−ルを蓄え、泡沫細胞
になる。
HDLはそのマクロファ−ジからコレステロ
−ルを引き抜く作用がある。


C-3.高中性脂肪血症の急性膵炎の発生機序(代謝

・高カイロミクロン血症→膵毛細血管の微 
 少血栓→膵臓虚血→膵細胞壊死

・高カイロミクロン血症→膵リパ−ゼによ
 る中性脂肪の加水分解→遊離脂肪酸の大
 量産生→膵細胞壊死


C-4.高尿酸血症一般

@高尿酸とは:尿酸値高値により尿酸ナトリウムの結晶 
 が悪さする病気を痛風といいます。
Aまた尿酸はDNAの基本構造でプリン体
 の基本(アデニン、グアニン)です。 
 〜いわゆる尿酸は核酸の最終産物ATPからも
 作られます。 
B尿酸は体の中では1.2g(1200mg) 
 プリン体で合成されて尿酸は出来ている。
 腎臓から500mg腸管から200mg排
 泄されている。尿酸は肝臓で合成さ
 れている。
C痛風になるのはヒトだけ(しかし恐竜に
 も痛風の後が化石から見られている)ヒ
 トには尿酸分解酵素がない。尿酸酸化酵
 素(ウリタ−ゼ)がヒトにはない、他の
 生物にはある。
D尿酸酸化酵素のない高尿酸血症の有利な
 点
 尿酸は活性酸素をへらす。癌を抑制する
 作用がある。
 活性酸素→癌発生


J-1.患者さんの希望

@Live forever〜男性でも女性でも永遠に
 生きたい希望。
AAvoid CABG(Ope)〜手術は避けたい
 と言うこと、医師が熱望しても患者はそ
 うではない。
BProvent symptoms〜患者は自分たち
 で症状を予防したいこと
CProvent need for lifestiyle change
 s
 〜患者はどのような生活様式を変更した
 くないこと。患者は医師の言うとおり運
 動はしないでしょう。薬も飲まない、入
 院もしない。
DMinimize medication〜我々が高価でか
 つ副作用のある薬物の必要量を少なくす
 る希望である。


I-1.Sleep drug

※ベンゾジアアゼピン系
@超短時間型・アモバンにハルシオン
A短時間型・レンドルミン・デパス・エバ
 ミ−ル・リスミ-
B中間型・ベンザジン・ネルボン・エジミ
 ン・ユ−ロジン・ロヒプノ−ル・サイレ
 −ス
C長時間・インスミン・ベノジ−ル・ソメ
 リン・ドナ−ル

※BZ系の薬物の容量と作用の関係
作用の出る順番
・抗不安作用
・抗痙攣作用
・筋弛緩作用
・鎮静催眠作用
・健忘作用・・・たくさんの飲み過ぎると


A-1.血管収縮物質

 エンドセリン(血管収縮物質)・・・動脈
硬化症の患者さんの場合アテロ−ムプラ−ク
中にエンドセリンが産生され、プラ−ク中にレ
セプタ−が存在します。バル−ンによる血管
拡張あるいはステント留置により機械的損傷
でエンドセリンが局所的に冠動脈に放出され
、その部位でエンドセリンの放出が持続する
。エンドセリンは、ステント留置後再狭窄に
関与することになります。
すなわちエンドセリンレセプタ−拮抗薬がイ
ンタ−ベ−ション後の再狭窄を抑制する作用
がある。


F-1.簡易クレアチニンクリアランス計算式

CCr=(140-age)×BW(kg)/72×SCr(mg/dl)

 肥った人、女性
  上の式×0.85


F-2.高齢者の腎機能障害のある患者で注意する薬物

・ゾビラックス・・・意識障害
・チェナム・・・痙攣、中枢神経障害
・サンリズム・・・AV-blpck
・ガスタ−・・・tremor
・抗てんかん薬・・・複視、ふらつき


E-1急性膵炎の診断の困難な理由

・血中サイトカインの上昇(IL6)
・重傷度の判定が難しく、診断が難しい
・難治性疾患の一つ
・腹痛を診たら急性膵炎も考慮
・死亡例でも血中amyも正常化する。ここ
 に診断の難しさと重傷度の判定が難しい
 理由。発症の初期に見つけるのは難しい。


E-.2.SIRS(サ−ズ)Syatemic Inflamatory Responce Syndrome

全身性炎症反応症候群
侵襲に対して全身的な炎症が起きている状態。
体温38以上、呼吸数20以上、WBC1200以上
あるいは4000以下あるいは10%以上の幼若球
脈拍90以上、血液ガス(O2)30以下・・・
2項目を満たすときサイトカイン(IL)が
高い。


C-5.高脂血症のWHOの分類(5つのタイプ)便宜上の概念(代謝)

Ua型を除いてすべて中性脂肪は高い事になっており、動脈硬化と関係があるのはUb型V型・W型であります。その中でV型は頻度がまれなので実際動脈硬化に深く関わるのはUb型・W型です。ちなみにT型とX型は急性膵炎という別の病態を指し示すことがあります。


C-6.高中性脂肪血症に対する治療方針

@超重症高中性脂肪血症(>1000mg/dl)
 ●カイロミクロンによる急性膵炎
 ●LPL欠損症及びアポU欠損症によるT
  型高脂血症(100万人に一人)→薬物
  療法無効〜食事療法に徹する
 ●X型高脂血症 糖尿病合併例が多い
  アルコ−ルをたくさん飲む人に多い。
  治療に反応しないことが多い。500以
  下にコントロ−ル出来れば良しとする。
A重症高中性脂肪血症(400〜1000mg/dl)
 積極的に薬物療法を行う
B高中性脂肪血症(200〜400mg/dl)
 危険因子(+)薬物療法
 危険因子(ー)食事療法、運動療法
C境界型(150〜200mg/dl)
 低HDL血症、糖尿病などの合併をのぞ
 き薬物療法は行わない


D-1.呼吸器感染症の概念と治療

外来で診るものとして
@風邪症候群〜起炎微生物はウイルスがほとんどだから 患者背景に問題なければ、対症療法でよいはず 。しかしウイルス感染の後に呼吸粘膜のダメ−ジを受けた後に二次的に細菌感染を併発する事がある場合は抗菌薬の処方を行う。
A二次的感染の主役
 化膿連鎖球菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌、肺炎、 欧米では起炎微生物の多様化からマイコプラズマ、 クラミジア、レジオネラが増加。我が国にも原因不明の中にはこのようなものが含まれる。
B細菌感染の見極め
 痰の色で判断〜黄色い
C肺炎の起炎菌
 院外発症型(GPC) 肺炎球菌中心
      (GNC)インフルエンザ菌、マイコプラ 
           ズマ、クラミジア、レジオネラ
D肺炎の場合原因菌の特定できないのがほとんど。特定できる物1/3程度
E抗菌薬の選択
 肺炎球菌を念頭にした抗菌薬の選択
 化膿連鎖球菌
F急性呼吸器感染症における大第一択薬
1.上気道 グラム陽性球菌(strept〜連鎖 
  球菌族が中心 化膿連鎖球菌、肺炎球
  菌)βラクタム系(ペニシリン、セフェ
  ム、ペネム)ニュ−マクロライド、一部
  ニュ−キノロン
2.下気道 グラム陽性球菌+インフルエン
  ザ菌
3.肺炎 実質性:グラム陽性球菌 同上
     間質性:ニュ−マクロライド、テ
        トラサイクリン、一部の
        ニュ−キノン
Gレジオネラ〜マクロライド+ニュ−キノ
 ロン
Hマクロライドとニュ−キノロンの併用は
 すべての感染症に対応できる。有用性が
 期待できる。


H−1.めまい

@分類〜1.回転性
    2.不動性
    3.眼前暗黒性(座っていて急に立
     ち上がると目の前が真っ暗にな
     る〜循環器、心臓に絡んだ病
     気)
    4.歩行障害性(真っ直ぐに歩けな
     い、ちどり歩き)
A原因 1.前庭性
    2.中枢性
・内耳性難聴のあるめまい
  メニエル(片側性難聴)
  ストマイ、カナマイ(両促成)
・内耳性難聴のないめまい
  良性発作性頭位眩軍〜頭を下げること
  によってめまいがおこる〜頭の位地
  によってめまいが起こる
・頭の中
 脳腫瘍〜聴神経腫瘍etc
B診断検査
 眼球運動によって障害部位がわかる
 1.問診〜いつから、どのような眩暈か
     神経症状の有無
 2.聴力検査
 3.眼振〜末梢性の場合悪い方の内耳に目
  が偏るという性質がある、それを中枢性
  の作用で元に戻そうとする作用です。
  それをリズムカルに出る作用を眼振と言う。
    ・ある一定の方向を見せたとき眼
     振の方向がある一定方向を見た時
     〜末梢性でも中枢性でも見られる。
    ・見る場所によって眼振の方向性
     が変わる物〜中枢性、また下向き
     眼振はこれを見ただけで中枢性


A-2.高血圧診療のポイント

@内因性(体内時計)日内変動と外的因子(
 身体的活動精神的な活動)考慮
A降圧剤投与の基準
 他の臓器障害の有無
♯1.高齢者の治療〜腎障害がある場合
 ・ACE阻害剤・・・輸出細動脈の拡張
 ・Ca拮抗剤・・・輸入細動脈拡張 内
          圧上昇しやすい
♯2.DM、心不全、腎機能障害〜ACE阻害剤
  優れている
  ACEの短所〜空咳、降圧作用やや弱い。
♯3.心肥大の場合求心性肥大の方が遠心性の
  肥大より重いR-A系が心肥大に関与して 
  いる
♯4.食塩感受性の方は non-dipper型が多い。
♯5.R-A-A
 アンギオテンシンを支配する遺伝子
 アンギオテンシン・ 昇圧物質
 17番の染色体にあるイントロン16に
 存在する287塩基対の挿入/欠失多型  
 DD DI II型があり、日本人
 はDD型10%〜このタイプが腎臓病や心
 臓病をおこしやすいタイプ
・ACE阻害薬はキマ−ゼは阻害していない、
 AU拮抗剤〜阻害


E-3.GERD gastroesophagal refrax dis ease

@酸性の食道内容物が食道に逆流が
 おこり問題となって起こる疾患、逆流性
 食道炎もこの中の一つ
A胃酸の過剰分泌との因果関係はない。
Bヘリコバクタ−とは負の関係
C胸焼け、酸っぱいものがあがって来る、
 物が飲みにくい、圧迫症状


E-4.C型肝炎とインタ−フェロン

@C型肝炎の位置づけ
 A型〜流行性肝炎・・・食べ物、水等で
    感染、急性しかおこさない慢性化
    しない、現在ワクチン(中和抗体)
 B型〜血液、慢性化する(3歳以前の感
    染から)、中和抗体ありワクチン
    で予防
 C型〜血液、大人あるいは子供が感染し
    ても慢性化する。
    中和抗体ない予防法としての
    ワクチンがいまだ実用化されてい
    ない。
AC型 HCV-RNA(遺伝子を直接はか
 る)、HCV抗体
B150万人3/4がC型慢性化ゆっく
 り徐々に進行する。
CC型肝炎と肝臓癌
 慢性肝炎の軽い〜10年2%
      高度〜10年24%
     肝硬変〜10年50%
 C型肝炎後肝硬変では
  AFP 20ng/ml以上 10年70% 
  以上肝臓癌発生
DC型肝炎の診断
 HCV抗体陽性→HCV-RNA定性検査(体
 の中にどのくらいウイルスが存在してい
 るかを見る)→高感度であればC型肝炎
 感染→HCV-RNAの測定
    HCVサブタイプの測定
    ※インタ−フェロンの治療方針を
     見るのに必要
     サブタイプの測定で血清型でT
     型(遺伝子1b型)は日本では7
     割程度いるのですがインタ−フ
     ェロンの治療効果が悪いタイプ、
     この人達はさらにウイルス
     NS5A部分をはかりISDRを測 
     定し治療効果の予測をする。
Eインタ−フェロンの治療
 ・治療効果30%程度
 ・ウイルスの少ないタイプが効き易い
 ・ウイルスのタイプ遺伝子では
  SEROTYPE2すなわち2a、2bのタイ
  プが効きやすい。
・ しかし日本ではSEROTYPE1の効き難い
・ タイプが7割ここが問題〜ISDRの測定 
  変異アミノ酸の多いタイプはインタ−
  フェロンは効きやすい
Fインタ−フェロンは治療を行うと大まか
 に70%は発ガン率は下げる。
G発ガン率から考えると
  高齢者、男性に高く、肝炎の重さが重
  いほど、γGTPが高いほど発ガン率は
  高い。
Hその他の治療
 グリチルリチン(強ミノC)インタ−フ 
 ェロン無効例


A-3.フラミンガム提唱の危険因子

1.収縮器血圧
2心電図異常 左室肥大、伝導障害(心室
3.内ブロック)非特異的異常
4.コレステロ−ル
5.肺活量
6.喫煙
7.肥満度
8.心拍数
9.年齢


A-4.左室拡張期能の評価(心エコー)
1.E波の減衰時間(DT)200min/sec正常
 初期の拡張機能の障害時A/E>1で減
 衰時間の延長を認めるが左房圧mean
(PCWP)は8mmHg前後で正常
2.拡張機能の高度障害になってくるとE波
 の増高が診られE波減衰時間は、短縮し
 mean presserも上昇する。MPとDT
 の短縮は相関関係がある。だいたいDT
 が130min/sec以下になってくるとPCWP
 20mmHg以上


I-2.薬剤による排尿障害

1.感冒薬、ダンリッチ
2.タガメット
3.セルシン、リ−ゼ、コントロ−ル、ユ−
 ロジン
4.テオド−ル、エフェドリン
5.ブスコパン、コリオパン、チアトン
6.抗ヒスタミン剤、レスタミン、ポララミ
 ン
7.抗精神薬:コントミン、ニュ−レブチル、
 ヒルナミン、メレリル、セレネ−ス
8.三環系抗打つ剤:トフラニ−ル、トリブ
 タノ−ル
9.抗パ−キンソン薬:ア−テン、アキネトン
10.抗不整脈:リスモダン
11.抗結核剤:イスコチン
12.モルヒネ

G-1.花粉症の治療

1.ケミカルメディエイタ−受容体拮抗薬・・・
 従来塩基製剤
 1)抗ヒスタミン薬(経口、局所)
   ●第一世代
   ・ポララミン(即効性はあ
    り、くしゃみ、鼻水には良く効く 
    が眠気口乾が強く鼻閉には余り効
    果ない、持続時間が短い)
   ・タベシ−ル
   ●第二世代
   ・ザジテン・アゼプエイン・セルテ
   クト・ゼスラン、ニポラジン・トリ
   ルダン・レミカット、ダレン
(これらは第二世代の中で抗ヒスタミン作用
とケミカルメヂィエイタ−遊離抑制作用も兼
ね備えているぇんぱんてき改善度は第一世代
と比べてだいぶ向上している。また、くしゃ
みと鼻汁の効果だけでなくて鼻閉に対しても
ある程度の効果を持っている。内服回数も一
日2回まで減らすことが出来、内服中止後に
もしばらく効果は持続する。しかし効果発現
までに1〜7日かかり、効果がピ−クに達する
のに4週間かかる。また眠気や口乾は第・世
代と比べると少なくはなっているが、症例に
よっては強い眠気を訴える者がいる。)

   ・アレジオン・ヒスマナ−ル・エバ
   ステル・ジルテック
(続いて開発された・〜・は眠気、口乾がさ
らに軽減されて、また一日1回の内服ですむ
までに血中濃度の持続時間が長くなってきて
いる。)

 2)トロンボキサンチンA2拮抗薬(経
  口)まだ発売され
  ていない

 3)ロイコトリエン拮抗薬(経口)まだ発
  売されていない
  鼻閉に効果がある。

2.ケミカルメディエイタ−遊離抑制剤(経口、局所)・・・従来の酸性製剤
  ・インタ−ル・リザベン・ソルファ・
  アレギサ−ル、ペミラストン・アイピ
  −デ(ィTh2サイトカイン阻害作用
  をもつ)
(これらの薬剤は抗ヒスタミン作用がないた
め眠気や口乾の副作用はない。いずれも効果
を得られるには1〜2週間の連用が必要。・・
は最近花粉症の初期治療として用いられる。
花粉散布1〜2週間前から服用を始める。)

3.ステロイド薬(局所、経口)
 (ステロイド薬は様々なサイトカインを
  酸性を抑制することによって鼻粘膜の
  抗酸球やリンパ球を局所浸潤、活性化
  を抑制する。鼻粘膜の抗酸球、肥満細
  胞、その他の炎症細胞を明らかに減少
  させることが出来る。)
 1)局所用
  (1)プロピオン酸ベタロメタゾン
    ・ベコナ−ゼ・アルデシン・リノ
    コ−ト
  (2)フルニソニド
    ・シナクリン
  (3)プロピオン酸フルチカゾン
    ・フルナ−ゼ
 2)経口用
   ・セレスタミン(ベタメタゾンクロ
    ルフェニラミンの
   剛財・・・プレドニン2.5mg含有)
(副作用のために適用は限られていますが、
 非常に強い鼻図まり咽頭痛、咽頭のそう
 よう感のためにプレドニンなどを
 4〜5日に限って用いることがある。セレ 
 スタミンを3〜5日用いることもある。)

4.自律神経作用薬(局所)
5.その他
 変調療法薬、生物製剤(注射 )


B-1.喫煙と喘息

1.喫煙は各科領域の原因となる狭心症、肺 
 ガン、COPD、脳卒中、クロ−ン病、
 糖尿病性腎症の急性悪化、不妊症、歯周
 病、骨粗鬆症、老化の促進
2.タバコの煙の有害性分4000種以上の粒
 子、ガス状成分がある。約200種類の有
 害性分もある。3大有害物質としまして
 は、ニコチン、タ−ル、一酸化炭素
3.タバコの煙には主流煙と副流煙がある。
 副流煙のニコチン、タ−ルの量は主流煙
 の3〜4倍高い。また副流煙は強アルカ
 リ性で粘膜刺激作用は強い。
4.喫煙が喘息に及ぼす病態生理学的機序
 サプレッサ−T細胞の抑制→その結果免
 疫機能が活性化→抗原感作、軌道過敏性
 また免疫担当細胞と吸入抗原の瀬着能の
 亢進、また末梢性のIL2受容体が増加、
 さらに血清IgE値の上昇
5.以上をわかりやすくまとめると
 @気道粘膜の直接的な炎症効果
 A上皮の透過性の亢進
 Bサイトカインの誘導
 Cリンパ球機能の変化
 D気道反応性の増強
 E血清IgEの上昇
 F炎症細胞への喫煙の影響
6.好中球の変形が減少し、一方接着暴が亢
 進、その結果は肺への好中球の集積が起
 こります。また、好中球とマクロファ−
 ジその両者か活性酸素の一種ROSが産生
 される。気道収縮、粘液物質の亢進、血
 漿成分の血管外の漏出、気道上皮障害が
 起こります。
7.喫煙はTリンパ球を活性化しCD4/CD8
 比を低下させる。IL6の産生を抑制し、さ
 らにIL45の産生も低下させる。その結果
 好酸球や肥満細胞の気道への流入を促進
 させる。
8.喫煙は気管支上皮細胞に作用しPGE2、
 F2アロファIL6IL8の産生を促す。また
 補体系の受容体を活性化する。これらを
 ひいて喘息発作を誘発する。
9.妊娠中の喫煙〜胎児に様々な影響を与え
 る低体重児守勢率が高くなる。
10.家庭内受動喫煙に関して
 受動喫煙で吸入されたニコチンは体内で
 安定した代謝産物であるコチニンに変換
 され尿中に排泄される。


B-2.気管支喘息

1.喘息患者の7〜8割はダニアレルギ−
2.気管支の過敏性10〜100倍故に些細な
 刺激で誘発
3.気道の炎症から過敏性となっている
4.必ずしもアトピ−だけではない。
5.炎症により気道のリモデリング、これが
 続くと気道が厚くなる。
6.IL4の亢進→IgE抗体が上昇
7.IL5→抗酸球増加
8.気道のリモデリング→基底膜の肥厚、血
 管平滑筋の増加、攣縮
9.発作の緊急時部-多-刺激剤吸入、ステロ
 イド静注、エピネフリン皮下注射、アミ
 ノフィリン点滴
10.気道炎症細胞
・抗酸球・・・気道上皮の損傷、気道収縮、
 
 リモデリング
・抗酸球をバックアップする細胞〜T細胞 
 2型ヘルパ−T細胞(TH2細胞)これはIL
 5を出して抗酸球を活性化させて組織
 損傷をする。かたやT細胞はサイトカイ
 ンを出して肥満細胞を増殖させる。急性
 喘息発作に関係してくる。ヒスタミンや
 ロイコトルエンを出す。
12.家ダニ、ネコ、ハムスタ−抗原性が高い
13.喘息の定義
 ・気道の慢性炎症性疾患である。
 ・発作性の咳、喘鳴、呼吸困難
 ・部分的には可逆的な気流制限
 ・抗酸球、T細胞(Th2)、肥満
  細胞の浸潤が関与している。気道粘膜
  上皮の損傷。
 ・気道過敏性
 ・気道のリモデリング
14.発作は朝方に多い(心臓喘息は床に入っ
 て直ぐにおこしやすい)
15.鑑別疾患
 ・自然気胸
 ・COPD(慢性閉塞性呼吸器疾患)
 ・肺水腫
 ・敗血栓症
 ・過換気症候ふん
 ・気道内異物 
 ・迷走神経刺激症状



C-7.CHDの高脂血症の因子
  CHDの時CHOやLDLが決して高いとは言えない。

  しかしよく調べると

 1.IDL(レムナント)の粒子の上昇
 2.VLDLの粒子の数の上昇
 3.HDLの低下
 4.重いLDLの粒子の上昇
 5.アポBの上昇
  2型DMの脂質代謝の(リポ蛋白のプロフィ−ル)
  パタ−ンに類似している。 


C-8.small dencity LDL(超悪玉コレステロ
  −ル)

 1.CHD発症が3倍
 2.プラスイオンにチャ−ジされているため
  血管壁につきやすい
 3.肝臓のレセプタ−と結合し代謝されな
  いため血中に漂っていることが多い
 4.小さいため血管を自由に行きやすい
 5.酸化されやすい
 6.中性脂肪が高ければLDL小型化する(small
 density LDLが増加)


C-9.インスリン抵抗性から高血圧になる要因

1.腎臓においてNaイオン再吸収
2.血管平滑筋の増殖(インスリンの成長
 ホルモン作用)
3.交感神経の緊張をもたらす
4.脂肪細胞の増殖、その脂肪細胞からレプ
 チンが出、交感神経を緊張させる


A-5.心不全の温熱療法

1.温水浴
 41℃10分坐位または半坐位、出浴後30分間の安静
2.乾式サウナ
60℃15分遠赤外線サウナ
出浴後30分間安静
一日1回、週3〜5日


A-6.心機能の評価(総合的心機の指標)

 TEI index=a-b/b
  左室流入血流速度(a)
  左室流出血流速度(b)
  
  正常  0.38±0.04
  045以上心不全
  軽症  0.45≦index<0.6 
  中等度 0.6≦index<0.8 
  重症  0.8≦index<1.0   
  超重症  1.0以上

A-7.心房細動の治療法、N Engl J Med 2002年12月5日

@心房細動の治療には、抗不整脈薬などで行うリズ 
 ムのコントロールと、ジゴキシンやβ遮断薬によ 
 る心拍数のコントロールをするレートコントロー
 ルがある。
A結果は、リズムコントロールとレートコントロー
 ルを無作為比較したAFFIRM試験によるものである
B5年死亡率は両群間で同等であった。


I-3.薬物アレルギ-の感作(薬疹)

 一般的に、薬疹の感作成立には少なくとも
4日以上必要であり、3日以内の潜伏期間(
投与開始から薬疹発症までの期間)の場合に
は既に感作が成立している症例と考えられて
いる。潜伏期間では3日以内、4日-13日、1
か月-6か月が多い。潜伏期間の長い薬疹の
中には、薬疹と診断されないまま遷延化し、
慢性、難治性皮膚疾患として加療されている
症例もあると思われる。
 原因薬剤の検索・特定で、信頼性の最も高
い検査は依然としてチャレンジテスト(内服
誘発テスト)であるが、危険を伴うこともあ
る。常用量の1/1000でも反応がみられるこ
ともあり、十分なインフォームドコンセント
のもとに救急医療体制の整った医療機関でな
されるべき検査である。その他の検査ではI
型アレルギー(じん麻疹型、アナフィラキシ
ー型)にはスクラッチテスト、即時型皮内テ
スト、薬剤リンパ球刺激試験(DLST)、口内
含み試験など、IV型アレルギーにはパッチテ
スト、遅延型皮内テスト、DLSTなどが実施さ
れているが、信頼性に今一つ問題がある。
 光線過敏症型についてはMED(最小紅斑量
)の測定、光貼布試験、光内服テストなどで
原因薬剤が特定される。作用波長は、長波長
紫外線(UVA)が多いが、中波長紫外線(UVB
)あるいは両者のこともある。
(参考文献:今日の診療、医学書院)


I-4.ニュ―キノロン系薬剤とNSAIDの相互作用

  @その作用機序は中枢神経系における抑制性
   伝達物質であるγ―アミノ酸酪酸(GABA
   )の作用部位であるGABAa受容体にニュ―  
   キノロン系抗菌薬(NQ)が結合しGABA結 
   合が阻害されることによるGABA結合阻害説
   が有力である。  
  Aこの相互作用による痙攣は、GABA作動
   薬のバルビツレ―トやジアゼパムでは完全に
   抑制できないが、カルバマゼピン、モルヒネ
   、ペンタゾシンでは抑制作用を示すことなど
   からGABA受容体の関与のみでは説明がつ
   かない点もある
  Bまた、脳内GABA量を低下させるような
   条件下(ビタミンB6欠乏、高圧酸素呼吸時<BR>
   など)でも痙攣が誘発されることが知られて    
   いる。患者の状態に合わせ併用には十分
   注意が必要である。


A-8.ALLHAT (2002年12月17日)

★利尿薬、Ca拮抗薬、ACE阻害薬
 @致死的冠動脈疾患非致死的心筋梗塞は3群間で等 
  であった。
 A利尿薬 vs Ca拮抗薬 (アムロジピン)収縮期血圧 
  は利尿薬で0.8mmHg有意に低かった(p=0.03)。
  全死亡、全冠動脈疾患、脳卒中、全心血管疾患、    
  末期腎疾患において同等
  Ca拮抗薬群で心不全の発症リスクが38%高かった  
  (p<0.001)。
 B利尿薬 vs ACE阻害薬 (リシノプリル)では収縮期 
  血圧は利尿薬で2mmHg有意に低かった(p<0.001)。
  全死亡、全冠動脈疾患、末梢動脈疾患、末期腎疾   
  患において同等。
  ACE阻害薬群で脳卒中の発症リスクが15%高かった  
  (p=0.02)。
  ACE阻害薬群で心不全の発症リスクが19%高かった 
  (p<0.001)


A-9.硝酸薬の有用性 日本冠疾患学会

冠疾患の急性期で心筋梗塞や心不全、肺うっ血のあ 
る場合などに硝酸薬は有用だが、慢性期については
予後を悪化させるとの報告があり、長期連用には慎重な意見が多い。 不安定狭心症における硝酸薬使用は一定の効果があり有用だと指摘されている。
硝酸薬は急性心筋梗塞に合併するポンプ失調や持続性の心筋虚血の改善に有効とされ、広く使用されている。ただし、長期予後については不明な点が多い。
急性心筋梗塞の長期予後を検討している多施設前向き観察研究「HIJ-AMIスタディー」(1999年1月から観察期間3年間)を紹介したが、現時点の解析結果では硝薬の予後改善効果は確認されていないという。



J−2.医者にかかる10カ条(あなたが命の主人公)

1.伝いたいことはメモして準備しましょう。
2.対話の始まりは挨拶から。
3.よりよい関係づくりはあなたにも責任がある。
4.自覚症状と病歴はあなたの大切な情報。話は的確にまとめる。
5.これからのみとうしを聴きましょう。
6.その後の変化を伝える努力をする。
7.大事なことはメモをとって確認する。
8.納得できないことは何度でも質問を。」
9.医療にも不確実なことも限界もあることを認識する。
10.治療方法を決めるのはあなたです。
★一人でお医者さんを30分も40分も独り占めすることは決して良くない。


I-5.アスピリン喘息の機序

アラキドン酸
  ↓  NSAID
  ↓   ↓
  ↓←←←×←サイクロオキシゲナ−ゼ
  ↓
  PG
  ↓(いろんなものができる)
  @トロンボキサンA2
  APGE,F
  BPGI(プロSヅタグランジンI)
   これは気管支拡張作用があり、これ 
   を抑制してしまい喘息発作が出現
   免疫反応関係ない(Eo、IgEは上昇


C-10.2型糖尿病の病態

@インスリンが必要なとき必要なだけ出ない
 。それをインスリン分泌不全。血中にインス
 リンが一定の量保たれていてもその作用が障害
 されている状態。インスリン抵抗性といいます。
A2型糖尿病では。インスリンの分泌不全と
 インスリン抵抗性が相まって作用不足をもた
 らす。
B糖尿病は遺伝因子があるものに環境因子が
 加わって発症するといわれておりますが、そ
 の環境因子と言われています代表的な肥満、
 過食、運動不足、ストレスこれらはいずれも
 インスリン抵抗性を助長する因子といわれて
 おります。
Cインスリン作用不足の結果高血糖状態がも
 たらされる。それが続くと言う状態になると
 糖尿病が発症したということになりますが。
 高血糖が続きますとそれ自体がインスリン分
 泌不全を助長する、あるいはインスリン抵抗
 性をますます強めるという一種の悪循環が成
 立すると言われておりましてこれをブドウ糖
 毒性という現象で言われおります。
D高血糖も初めは空腹時血糖はほとんど上が
 らないで、ブドウ糖を飲んだときあるいは食
 事を食べたとき高くなる食後高血糖という状
 態にとどまりますが、それは主としてインス
 リンの追加分泌の低下によると言われている
。やがてそれが進みますと空腹時の血糖値が
 上昇する空腹時高血糖という状態に進行する
 わけであります。


C-3.エリスロマイシン少量持続投与(DPBetc)

  ※慢性炎症性呼吸器疾患の少量持続
   エリスロマイシン投与は、エリス
   ロマイシンの抗菌作用で症状の改善
  をはかっているわけではない。
 ●考えられる機序(不明だが) 
   @水の分泌を抑制する
    Aムチン分泌を抑制する
   B好中球(気道障害をおこす)の集積を抑制
 ●14員環マクロライド系
  ・ニュ−マクロライド・・・クラリスロマ 
   イシン、ロキスロマイシン
  ・ マクロライドは副作用が少なく長期に
  ・ 使える。

藤木クリニック