【高尿酸血症・痛風治療ガイドライン第3版】


2018年12月28日、日本痛風・核酸代謝学会は『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版』
を発表しました。
高尿酸血症は、痛風だけではなく、脳・心血管疾患や腎障害にも影響を及ぼす危険性がある
可能性もわかってきており、近年の痛風関節炎の治療と予防の進歩、臓器障害のリスクとして
の尿酸の意義、薬物治療の進歩を考慮した上で作成されています。


今回のガイドラインの特徴は
@血清尿酸値が7.0mg/dl以上と定義づけしています。
A今回のガイドラインは第1章は作成組織・作成方針、第2章は診療にてのクリニカルクエス
  チョンと、それに対する推奨度とエビデンスの強さ、第3章は治療マニュアルが記載され、
  「医療経済」の項が新規で追加されています。
B治療アルゴリズムにはこれらのクリニカルクエスチョンが盛り込まれています。
Cこれまでの病型分類は、尿酸産生過剰型と尿酸排泄低下型の2つのタイプでした。
  今回のガイドラインには、新しい病型分類として、腸管排泄低下型(腎外排泄低下型)が加
  えられました。
D治療の目標となる血清尿酸値は6.0mg/dl以下です。


症状のない、いわゆる無症候性高尿酸血症については、血清尿酸値を8.0mg/dl以上の場
合に尿酸降下薬による治療を考慮するのを一応の基準としています。ただし、腎障害や
尿路結石、肥満、高血圧、糖脂質代謝異常などの合併症のない場合には、9.0mg/dl程度
に緩和してもよいものとされています。

参照文献:一般社団法人 日本痛風・核酸代謝学会 
  https://www.tukaku.jp
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